病院は怖くない
 

遺伝子レベルであるべき機能を回復させる

約60兆からなる細胞の中にはすべて同一の遺伝子があり、その情報をもとに健康を維持しています。

しかし、日々化学物質や大気汚染、紫外線や放射線などによって傷つけられています。

幸いなことに自己修復機能が備わっているので、傷を受けても基本的には大丈夫なようにできているのですが、完全に修復できないこともあります。

その場合は自滅し傷ついた遺伝子を持つ細胞が細胞分裂してしまうのを防ぎます。

この自滅に深く関係しているのがP53やP16と呼ばれるがん抑制遺伝子です。

ところが、このP53やP16に異常があったり、絶対数が少なかったりすると傷ついた遺伝子を持つ細胞を自滅に導くことができず、どんどん増殖してしまいます。

これが癌の始まりです。

最新の遺伝子治療では正常な働きができていないP53やP16、あるいはPTENと呼ばれる抑制遺伝子を投与することによって癌化した細胞が増殖することを抑え、自滅へと導きます。

本来人間に体に備わっている機能を遺伝子レベルで回復させることで癌を治療する、これが癌の遺伝子治療ということです。